災害準備プロジェクト

階段プロジェクト試行
階段プロジェクト:町会防災訓練での実演
〇 災害準備プロジェクトでは、主に大規模地震への準備を行います。定型活動に落とし込む前の研究的要素を含む非定型な活動で、対外的な発表も行っています。区役所から提供された「災害時避難行動要支援者名簿」をきっかけに、地区防災計画を作成し、地域全員が共に助かる準備を進めます。2019年から開始され、2022年4月現在のメンバーは、会長、総務部長、防災部長、防犯部長、名簿登載者家族の5名です。
 情報発信・情報共有にはデジタル技術推進プロジェクトの力を借り、同プロジェクトの会議で情報共有を図ります。2022年3月29日から、プロジェクトメンバーのLINEグループを開始し、随時、意見交換をしています。関心を持ってくださる方の参加をお待ちしています。

 検討中の課題には、以下のような種別があります。下の目次と見出しの最後に()内にアルファベットを記入しました。
a.災害時避難行動要支援者名簿の管理と対応:階段プロジェクト、消火プロジェクト等
b.個別避難計画の作成
c.地区防災計画の作成:安否確認プロジェクト
d.救援センターの設置と運営
e.地区内外の防災情報の収集と啓発

Ⅰ. 2020年度(令和2年度)

1.2020年10月18日 町会周辺の災害リスクと備品の紹介(e)

2020年10月 班長会プレゼンnote資料 5Mb
【7_2_1201018班長会プレゼン微修正221030note 班長会発表資料】

班長会で「町会周辺の災害リスクと備品」を紹介しました。内容を精査して、令和4年12月にカラー防災パンフレット(4枚版、6枚版)として編集し、令和5年3月から順次、全戸配布を始めました。「安全・安心」のメニューからもダウンロードできます。

2. 2020年11月 連合町会の防災検討会設立の提案(d)

「連合町会の防災検討会設立」の提案を、町会長から豊島区区民活動推進課と防災危機管理課に提出しました。連合町会に防災検討部会ができ、救援センターの鍵暗証番号を町会に渡す際の協定窓口などとして機能しているようです。

Ⅱ. 2021年度(令和3年度)

1. 2021年7月 災害時避難行動要支援者名簿の受領(a)

豊島区防災危機管理課から、「災害時避難行動要支援者名簿」が会長、防災部長に提供されました。登載者70名でした。

2. 2021年10月~11月 「災害時避難行動要支援者名簿」登載者にアンケート調査(a)

「災害時避難行動要支援者名簿」登載者70名にアンケート調査を行ったところ、16名が「災害時に支援が必要」と回答しました。21名からは返信がありませんでした。

ダウンロード  2021年「災害時避難行動要支援者名簿」登載者アンケート調査報告書PDF 500Kb
【10_1_「災害時避難行動要支援者名簿」登載者アンケート調査報告書】

3. 2022年3月16日 DVD視聴と意見交換会(b)

全体風景
グループワーク

参加者は、合計33名、DVD視聴により災害時要配慮者の概論を共有し、個別の課題について意見交換しました。調査で「災害時の避難に支援がいる」と回答した避難行動要支援者名簿登載者16名のうち、日程調整ができた名簿登載者4世帯6名を含みました。ふくろうの杜高齢者総合相談センター、豊島消防署目白出張所、豊島区役所(福祉総務課、高齢福祉課、障害福祉課)にも参加いただきました。豊島区民社会福祉協議会の皆様には、グループワークの司会にご協力いただきました。

Ⅲ. 2022年度(令和4年度)

1. 2022年6月4日 区民ひろば南池袋 防災・減災展 講演「在宅避難の備え」講演(e)

30分の講演資料です。

2022年6月講演「在宅避難の備え」資料notePDF 6.5Mb
【13_1_220604在宅避難の準備1030-1】

テープ起こしも作成中です。

2. 2022年6月26日(日) 町会主催の防災訓練「階段プロジェクト」(a)

大規模地震による停電でエレベータが停止した場合に、素人が安価な器材で階段を下ろす方法について試行しました。試行を撮影した動画を、防災訓練で上映し、消防署員消防団員から、水平方向の搬送の方法を実演いただきました。
大規模地震の後は、原則は在宅避難ですので、急いで階段を下ろす必要があるのは、火事が迫っている場合と考えています。運ばれる人と階段の幅により運搬方法は違うので、移動が困難な人・家族・近隣の人は事前に練習と機材の器材が必要なことを学びました。当日の様子は、としまテレビでも放映されました。(令和4年度 地区防災計画学会助成事業)

※試行では、障害者就労継続支援B型事業所「こみっとプレイス」には、休憩場所をご提供いただきました。

3. 2022年9月25日(日) DVD視聴と意見交換会 第二回(b)(東京都地域の底力助成事業)

全体風景(2022年9月25日)

2022年DVD視聴と意見交換会(2回目)記録PDF 約3Mb
【16_2_220925記録】

 災害時避難行動要支援者名簿登載者への調査で「災害時の避難に支援がいる」と回答した避難行動要支援者名簿登載者16名のうち、日曜が都合がよいと答えた者など3世帯6名を含めた13名が参加しました。災害時要配慮者の概論(DVD)と大規模地震発生後の初動について共有し、地域住民と共にそれぞれの課題について意見交換しました。特に、マンション居住者を中心に声をかけました。高齢者クラブ会長にもご参加いただきました。豊島区民社会福祉協議会には、グループワークの司会の一人を依頼しました。(令和4年度 東京都地域の底力助成事業)

4. 2022年11月29日(火) DVD視聴と意見交換会 第三回(b)

防災講座の全体風景(2022年11月29日)
巡回カードを示す警察署員

東京警視巡回カード

2022年DVD視聴と意見交換会(3回目)記録PDF 約2.8Mb
【221129Report230331】

 災害時避難行動要支援者名簿登載者への調査で「災害時の避難に支援がいる」と回答した避難行動要支援者名簿登載者16名のうち、一戸建てにお子さんと住む高齢女性2名を含む25名が参加しました。災害時要配慮者の概論(DVD)と大規模地震発生後の初動について共有し、地域住民と共にそれぞれの課題について意見交換しました。東京警視庁目白警察署、包括支援センター(高齢者総合相談センター)から情報提供を得て、豊島区民社会福祉協議会にも会場設営や進行にご協力いただきました。(令和4年度 東京都地域の底力助成事業)

目白警察署からは、交番で保管してる巡回カードに独居や避難困難の事情を記載してあると、配慮の対象になることが共有されました。記載を希望する人は最寄りの交番または目白今朝津署にお申し出(ご提出)ください。担当交番で保管・災害時の緊急対応の次に巡回してくださるそうです。

5. 2022年度 安否確認プロジェクト(地区防災計画学会助成事業)(a, c)

 大地震発生直後の近隣との安否確認について、戸建てでは班単位での安否確認を、マンションではフロアあるいは知人同士の安否確認を、モデル的に試行します(令和5年度実施予定)。スマホのLINEかアプリを使った方法を検討中です。また、このHPの「お問い合わせ」にも「安否確認」と「災害時の依頼・情報提供」項目を作成しました。お申し出にどう対応できるかは検討課題ですが、情報収集の選択肢をまずは増やしたいと考えています。

6. 読みが苦手な人のための防災資料作成 :視覚障害者、知的障害者、発達障害者、外国語使用者等(e)

震災でつながる全国ネットワークが作成した「水害があったときに」は、水害後の対応が絵をもちいてわかりやすく解説されています。水害だけでなく地震の後にも使える情報が満載です。目が見えない人、読みが苦手で音声で聞きたい人のために、テキスト版、音訳デイジー版、マルチメディアデイジー版を作成しました(令和4年度 東京都地域の底力助成事業)

Ⅳ. 2023年度(令和5年度)

1. 2023年秋 町会防災訓練 消火プロジェクト、南池袋小 (e)

○ 大規模地震の後の消火活動を地域で行えるようにすることを目的とします。町会地域内の消火設備の配置、維持管理、使い方について、共に学ぶ予定です。東京消防庁豊島消防署目白出張所のご協力をいただきます。6月開催予定でしたが、秋以降あるいは令和6年度にずれる見込みです。

○ 令和5年5月班長会では、東京消防庁のアプリから水利設備(消火栓、防火水槽)の配置図2枚を回覧しました。6月班長会では、町会HPに掲載した豊島区のAED、街頭消火器、水利の配置図の一部を回覧しました。地図は実際とずれて記載されていることもありますので、ご自宅の近くの設備について、ご確認ください。

2. 2023年~ 救援センター(南池袋小)運営体制調整準備会:11町会防災スクラム(仮称) (d)

〇 大規模地震の後の在宅避難対応と各地区での初動(安否確認、消火、救出)を含めた救援センターの機能と開設・運営についての協議を、救援センター(南池袋小)に指定されている11町会から開始することを提案しました。第一回会議は令和5年3月3日に実施しました(9町会参加)。非町会居住者・事業所とも連携予定です。豊島区とワンチームで取り組むことを目指します。会議経過で作成した資料は、このHPの安全防災情報ページに掲載します。

準備会に協力いただける人は、左のボタンからご登録ください。

開催年月日、議事録、資料主な内容(参加者)
令和5年1月9日予備会議救援センター開設キットの読み解きに関する提案(3町会)
令和5年1月26日豊島区防災危機管理課との面談(3町会、磯区議)
令和5年2月3日予備会議3月3日の準備(3町会)
令和5年3月3日    第一回会議、資料 救援センター開設・運営に関する意識交換(9町会、豊島区防災危機管理課、豊島区民社会福祉協議会、NPOピースボート災害支援センター)
令和5年5月19日 
第二回会議、資料
地域防災計画の確認、意見交換(7町会)
令和5年6月3日予備会議(3町会)
令和5年6月14日予備会議(3町会)
令和5年6月20日     第三回会議、資料救援センター開設キットの内容確認、意見交換(4町会)
令和5年7月21日予備会議救援センター開設キットの内容確認、意見交換(3町会)
令和5年8月9日    第四回会議防災資機材倉庫、ミニ備蓄倉庫、体育館、救援センター開設キット及びスターターキットの確認(4町会、豊島区民社協、ふくろうの杜高齢者総合相談センター)
令和5年11月23日予備会議今後の方針(2町会)

3.2023年度 安否確認プロジェクト(案)

大規模地震発生時に、地域で居住者・勤務者同士で安否確認し、必要な消火活動・救出活動を円滑に行うための準備を段階的に行います。各段階終了後に計画は見直します。第一段階(5月30日):災害対策運営ゲーム(SUG)を中心メンバーで体験する。第二段階(6月):町会役員LINEで大規模地震発生直後の安否確認訓練(夜9時、日中、通勤・通学時間)。第三段階(7月):LINE参加者を増やして安否確認訓練。第四段階(8~11月):できる範囲の消火・救出活動の検討。第五段階(12~2月):情報集約と伝達の検討。

(1)災害対策運営ゲーム(SUG:Saigai taisaku Unei Game)

○ 「はぐの輪」主宰者が開発途中の災害対策運営ゲームSUGの無料体験に申し込み、令和5年5月30日14:00~16:30に実施しました(区民ひろば南池袋)。町会役員5名、会員2名(うち1名は避難行動要支援者名簿登載者家族)、元民生委員1名(町会外)の参加を得ました。講師にはzoomで参加いただきました。町会の防災訓練として区に申請し奨励金とともに、豊島消防署目白出張所長、豊島消防団第五分団からもご参加を得ました。注)表示の印刷物は「はぐの輪」の著作物です。

○ SUGは、大災害発生時の地区での現場活動(共助)、要配慮者の保護、地区災害対応本部の運営等を模擬体験するゲームです。避難所運営ゲームHUGの開発者が新しく開発中の防災訓練です。
 プレイヤー7人程度で構成するグループを地区の災害対応本部として、大規模地震発生後に得られた情報を元にして住民の安否確認を行いながら、今いる人の中から活動できる人を探し出し、初期消火、救出救護、危険箇所への立ち入り禁止、道路復旧、要配慮者保護などをカードを動かしながら行います。
 並行して世帯名簿を使って安否及び人的・物的被害の集計を行い、自治体災害対策本部に報告する被害状況集計表を作成するところまで行います。

○ そのままの形で、町会に展開するのは難しそうですが、体験をヒントにして、参加者で話し合ったところ、「防災まちあるき」の提案があり、具体的な実施方法を検討予定です。(2023.11)

〇 素人が安全にできる救出の判断が難しいですが、救出が必要な場合には、消防・警察・消防団・救援センターへの通報は地域で協力してできるとよいと考えています。東京防災救急協会は応急手当や救出の訓練を行っています(1500~2400円)。2023年11月掲示板参照。

〇 救出が必要にならないように、①家屋の耐震性の確認、②家具転倒防止、③大規模地震が発生したら家屋内の安全確認(怪我人・脱出困難者・出火・ガラス飛散・家具転倒はあるか)、④玄関から顔を出し、向こう三軒両隣に救助が必要であれば伝達することを地域の共通認識にできたらと考えます。④で、どう伝達するかは検討課題です。