豊島区大規模地震の初動について 1.救援センター(避難所)を中心に 南池袋二三四町会 メール:info@fumiyocho.net URL: https://fumiyocho.net 2022.12 Q1. 大規模地震の場合は、どこに逃げたらいいですか?  家が倒壊して危険だったり、火事で燃えたりしない限り、家に留まります。首都直下型地震で条件が悪いと(夕食準備時、北風の時)、豊島区では約11%が全壊または焼失し、避難する必要があると予測されています。しかし、救援センター(避難所)の収容数は、その65%しかありません。  過去の大規模地震では、停電や断水があり、余震もあると、不安になり、行政が想定するよりも多くの人が避難所に行きました。避難所も停電・断水していることが多いため、快適な場所ではありません。自宅を安全にするほか、万一に備えて、親戚や知人の家、宿泊施設等、安心できる場所や協力体制を事前に考えておいてください。  地震後の火災による被害を最小にするためには、近隣で協力した消火活動が有効です。最寄りの消火器の場所は覚えておいてください。消火器1個では初期消火には十分でない場合が多いので、近所の人は消火器を持って火元に提供します。ただし、原則として、炎が背丈を超えたら避難してください。  火事や大きな揺れの間、一時的に退避する場所を一時(いっとき)避難場所といいます。南池袋二三四町会の近所では、雑司ヶ谷墓地とイケサンパークです。   図1:避難先の候補を図示。在宅避難、車中泊、近所の家、職場、広域避難(病院、知人、公共施設、ホテル)、救援センター、補助救援センター、救援センターの福祉避難室 Q2. 南池袋二三四町会の救援センターはどこですか? 小学校です。主に体育館を使います。想定されている収容人数は1,300人です(一人2m2)。コロナ仕様だと650人です。備蓄は、1,000人分(一人当たり、毛布1枚、カーペット1枚、食事1日分、水1リットル)しかありません。おむつ(乳幼児用、高齢者用)、哺乳瓶、粉ミルクはあります。しかし、生活に必要な物品は各自で持ち込む必要があります。  区役所一階 としまセンタースクエアは、水害の場合は河川沿いの人たちのための救援センターになりますが、大地震の場合は救援センターにならないので、ご注意ください。  勤務者は、原則、勤務先に待機ですが、近隣での助け合いは検討課題です。買い物客等は帰宅難民用避難所への振り分けを池袋駅前で行う予定です。 Q3. 地震の場合は、いつ救援センターは開設されますか?  救援センターには、比較的近くに住む区役所職員約5名が担当職員として割り当てられていて、震度5弱以上の地震の場合には、夜間でも救援センターの開設を行う予定です。また、区は、学校と協議の上、町会担当者にも校門の暗証番号を提供する準備をしています。  全国的に、原則として、救援センターの運営は、避難者が行います。円滑な運営のために救援センター開設キットを区は準備し、令和4年10月に町会からの代表に概要を紹介しました。この後は、地域住民で、事前に開設キットを使った運営について準備し、災害時には協力して運営することが期待されます。 図2 避難所 誰が運営するの? 避難者は運営の主体(避難所運営協議会)、町会や自主防災組織 施設管理者は、使い方の指導 自治体職員は行政との調整 支援者はサポート:DMAT,DPAT, DWAT, DHEAT,三師会,管理栄養士,防災士,介護福祉士会,障害者団体, 民生・児童委員, NPO等 図3 救援センター開設キットの外観(プラスチックのビール瓶をいれるような箱、蓋つき) 図4 救援センター開設キットの内容物を出したところ。書類。 図5 救援センター開設キット内の作業ちぇくリスト2枚。トイレの準備と施設の安全確認。 Q4. 救援センターに避難しなくても、支援物資をもらえますか?  救援センターに寝泊まりしない人も、救援センターに届く支援物資や情報を得るために、訪ねてきてください。2日目、3日目は区の別の倉庫から運ばれる見込みですが、収容人数程度の見込みです。在宅避難の人は3日分の備蓄は必須です。そのあとは、都や国から物流の回復に合わせて支援物資が届くことが期待されます。  救援センターで食事等の提供を受けたい人は巻末の様式をご提出ください。  医薬品や特殊な物品は2週間程度届かないことが多いので、各自で備蓄してください。物資の運搬や列に並ぶのが大変な人も、備蓄は十分にしておくと安心です。  地域住民全員が救援センターまで情報を取りに来るのは大変なので、班や地区で物資や情報を集積する場所を作ると効率的です。 Q5. 歩行器や車いすで、避難所に入れますか?  東京音楽大学側からは階段を使わずに体育館に入れます。階段を使わなくていい、多目的トイレに近い場所を確保したいと思いますので、受付でお申し出ください。  段ボールベッドとキャンプベッドは、合わせて20個しかありません。トイレは洋式ですが、平時に、学校内の環境を確認をして、@避難生活ができるかどうか、A生活するには何が要るかを各自で確認して準備してください。  救援センターに、福祉避難コーナーを準備することも勧められています。 避難所等での障害者への支援について(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000123603.html Q6. 救援センターにペットは連れて行けますか?  ペットは救援センターには連れて行けますが、多くの場合、避難者と同じ部屋には入れません。別の部屋でペットケージに入れておくことが一般的です。ペットケージは各自でご用意いただき、どこにペットケージを置くかは事前に相談が必要です。大型犬は自宅での管理をお願いします。  何も準備していないと、ペットと飼い主は建物の外で過ごす事例が過去の被災地ではありました。補助犬は利用者と一緒に過ごせます。 災害時のペット対策について(日野市:避難所運営協議会が作成した事例)https://www.city.hino.lg.jp/kurashi/sumai/pet/1011573.html Q7. 熱があっても、避難所に入れてもらえますか? 発熱者は入口に待機して、受付には、熱があることを誰かに伝えに行ってもらうといいと思います。別の入口や経路で避難所に入れるように準備が必要です。 図6:うるま椅子に乗っている高齢男性、歩行器を使っている男性、ペットケージに入っている猫、ベッドの上で咳をして顔色の悪い高齢男性 Q8. 情報は、どこから得られますか? 停電で情報が得られなくなることが心配です。 〇 大規模地震発生後3日間は、通信が使えないことを覚悟して準備してください。 〇 スマホの予備充電器の準備、家族や大事な友人とのLINEやtwitterでの連絡、豊島区の安心安全メールへの登録、区・都・官邸のtwitter・HPの参照、171の活用等をしてください。携帯電話・スマホが使えない人は、使える人に聞いてください。 〇 救援センターにはIP電話があり、区役所災害対策本部と連絡ができます。緊急の要請はできる見込みです。ただし、被災行政にとって地域の全貌を知ることは、通常、とても難しいことが知られています。待っていれば、行政も町会も必要な情報を提供してくれるわけではありません。 〇 各町会には、カセットボンベ式の発電装置が支給されていて、大規模災害時に救援センターに持っていき、スマホの充電等に使うことが想定されています。ただし、カセットボンベの数には限りがあります。 〇 地域住民全員で救援センターまで情報を取りに来るのは大変なので、班や地区で情報や物資を集積する場所を作ると効率的です。(例えば、マンションのエントランスや町会の掲示板に、救援センターで入手した情報を貼りだすことが、過去の被災地では有効でした。災害時の助け合いを想定した近所づきあいを進めてください。) 図7:スマホにつながっているモバイルバッテリー、IP電話、豊島区の救急体制の図(説明は次の項目) Q9. 地震でケガをしたり、急病になったら、どうしたらいいですか? 〇 軽症者に対しては、南池袋小に救護所が開設されます。 〇 中等症者への対応は、池袋病院、大同病院、長汐病院等がします。 〇 重症者への対応は、都立大塚病院がします。 〇 ただし、救急車は地震による救命活動・火災対応で、平時のように来ることはできません。日本赤十字社の救命救急講座を受講することをお勧めします。 〇 家具の転倒等でケガをしないように、平時に、家具の固定や配置換えを行い、ガラスに飛散防止フィルムを貼ってください。平時の準備に手伝いが必要な場合は、ご相談ください。 図8:天井との間に2本のツッパリ棒で固定してある棚、飛散防止フィルムを窓ガラスに貼っているところ、食器棚の開き戸にストッパーがついているところ Q10. 断水で自宅の水洗トイレが流せない時は、救援センターのトイレを使えますか? 〇 ご家庭では、下水管に破損がないことが確認されるまでは、排泄物をビニール袋などで取り分けてください。尿は紙コップに取り、凝固剤で固めるとゴミが少なくて済みます。ペット用の尿シートは割安と言われています。 〇 排泄物の収集が始まるまで、蓋つきの容器等で排泄物ゴミは保管してください。通常のゴミ回収車で圧迫して漏れると、回収車と収集員の汚染対策に時間がかかるからです。 〇 下水管に破損がなければ、トイレでお風呂の残り湯等で流すこともできます。下水管に破損があると、排泄物が逆流してくることがあるので、一旦、流れたように見えても注意が必要です。特に、マンションでは、どこに逆流するか予測しにくいそうです。 〇 救援センターには、マンホールトイレ資材が5基分用意してあります。雨水の貯水で流すので、うまく使えるかは、運営の準備次第です。必要に応じて仮設トイレも搬入されると思います。救援センターには排泄物用の凝固剤は収容人数分しかありません。 図9:水洗が使えなくなった場合のトイレの使い方 図10:災害時のライフラインの復旧:電話1週間、電気10日、都市ガス1か月、上下水道1か月。 「2022.5.25:直下地震等による東京の被害想定」では、被害想定情報の詳細がネットで見られます 図11 避難行動について考える (株)東映 「要配慮者の備えと避難行動 解説」より転載 https://www.toei.co.jp/edu/lineup/prevention/1227067_2441.html このパンフレットについて このパンフレットは、区役所防災機器管理課等が主催する防災訓練で得た情報等を掲載しました。5年くらい前までは、毎年1回、南池袋小に避難する11町会合同の防災訓練を防災危機管理課が主催して、町会地域住民は人数制限なしでご参加いただいていました。その後、町会から5名程度の上限で、3年に1回、DIG訓練、救援センターでの要配慮者の配置訓練、救援センター開設訓練が行われています。そこでの情報を、お伝えすることが、このパンフレットの目的です。町会で追加した情報もあります。町会主催の次の防災訓練(消火)は令和5年5月の予定です。  災害時の避難と避難生活では、自助が主役で、行政による公助は補足的な役割です。南池袋二三四町会には、現在、町会地区内に自主防災組織はなく、町会で何ができるかは模索段階です。 平時から準備していることしか災害時には活用できません。地域居住者の皆様の平時からのご準備とご協力をお願いします。このパンフレットの記載にも準備中のことが多く、実現するように更新していきたいと思います。他に知りたいこと、記載の誤りのご指摘、平時や災害時のお手伝い等、ご意見をお寄せください。別紙の評価票にご記入いただき、写真に撮って町会にメールするか、班長・地区委員(マンション受付)・役員等にお渡しください。  右は、町会のtwitterとFaceBookのQRコードです。 まだ、災害時に、町会としてどんな情報提供ができるかわかりませんが、平時から、あるいは災害時に登録してご活用ください。 図12: 町会のツイッターとファイスブックのQRコード 図13 避難者カード 豊島区救援センター開設標準マニュアル(改定班)令和2年3月の避難者カード (避難所に避難するときに、受付で書いて提出する。ここでは、家で書いていくことや、避難しなくても、支援物資などが要ることを申し出るときにつかうことを提案している) 入所年月日、給食の要不要、区内か区外か 住所、家族の名前、性別、年齢、介護について、医療について、アレルギー、その他 特別な配慮、親族などの連絡先、他からの問い合わせに住所・氏名を回答してよいか 退所年月日 町会での追加情報として、在宅または避難所、携帯電話、メールアドレス。 以上